106 2025.12.5

サミュエル
グスタフソン
新しいものへの
好奇心を持ち続けて

連載「素顔の選手《REDSげんき》」

サミュエル グスタフソン 11 MF

REDSDENKI

今回は、浦和レッズのサミュエル グスタフソン選手に話を聞きました。生まれ育ったスウェーデンの原風景や日本との意外な共通点、そして新しい文化を柔軟に吸収しながら歩む、彼ならではの生き方を振り返ります。

本人と似ている、スウェーデン人の気質

2021年から2023年までは、地元のスウェーデンでプレーしていました。でも、キャリアの多くはイタリアで過ごして、今はここ日本で生活しています。

僕の記憶にある故郷は、とても過ごしやすく、子どもに必要なものがすべてそろっている場所でした。豊かな自然に囲まれ、いつも周りにはたくさんの友達がいました。僕は3人兄弟なんですが、庭でサッカーをしたり、空き地の芝生を駆け回ったり……それが僕にとっての原風景です。

スウェーデン人は、どこか日本の方と似ている気がします。協調性を大切にして、ルールを守る。そして何より、仲良く調和することを重んじます。スウェーデンは日本に比べれば小さな国です。決して大国というわけではないから、他国と深く関わりながら、しっかりと連携をとって協力し合って発展してきた。そうした背景が、僕らの根底にはあるのかもしれません。


© URAWA REDS

晴らしい食文化を世界の人たちに自慢したい

日本に来る前と来た後では、この国への印象はかなり変わりました。最初は、いわゆる一般的なイメージを持っていたのですが、実際に日本の文化に触れると、自分の中でも次々と新しい発見がありました。

特に日本の食は大好きです。ヨーロッパにも寿司やラーメンはありますが、本場の味は全く別物です。食事のコンセプトも多彩で、本当に奥が深い。いつか日本から離れる日が来たら、この素晴らしい食文化を、胸を張って世界の人たちに自慢したいですね。

ただ、正直にいうと、夏だけはつらいですね(笑)。あの暑さには、さすがにまいってしまいます。スウェーデンの夏なんて、日本でいう10月初旬くらいの気候ですから。逆に、日本の11月は僕にとって最高の季節です。外で好きなことができますし、本当に過ごしやすい。

スウェーデンでは、近くに海がある環境で育ちました。夏はいつも海で泳いだり、ボートに乗ったり。特にヨーテボリという街の近くには美しい島がたくさんあって、おすすめの場所です。ただ、水温は夏でも冷たいので、日本の方が泳いだら驚くかもしれませんね。

スウェーデンは人口が少なく、田舎に行けば大自然があり、ゆったりとした空間が広がっています。車でかなり走っても誰ともすれ違わない、なんてことも普通です。日本との人口密度の違いを感じさせられます。


© Toru Onishi

かを発見しながら歩んでいきたい

日本に来てからは、なるべくいろんな場所へ足を運ぶようにしています。北と南は環境が大きく違っていて、その多様性が素晴らしい。それぞれの土地に独自の文化があり、観光していて飽きることがありません。

去年は試合で札幌へ行きましたが、北海道にはあらためて行ってみたいですね。雪質が素晴らしく、雄大な自然があると聞いています。ぜひまた足を踏み入れてみたい場所の一つです。

僕の姿勢は、常にオープンです。新しい場所、新しいもの、新しい出会い。日本の文化を、できるだけ吸収したい。そんな思いで日々を過ごしています。日本に来て「とんかつ」が大好きになったように、常に新しいものへの好奇心を持ち続けていたいですね。

スウェーデンでも、イタリアでも、僕はそうやって過ごしてきました。新しいチームに来て、新しい仲間と仕事をするのと同じように、オープンな姿勢で、謙虚な心を持って、何かを発見しながら歩んでいきたい。その国々の良いところを吸収しながら、自分に合った道を選んでいく。これからも、そんなふうに人生を歩んでいきたいと思っています。


© URAWA REDS

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