連載「素顔の選手《REDSげんき》」
西川周作(にしかわ しゅうさく)1 GK
今回は、浦和レッズの西川周作選手に話を聞きました。笑顔の裏にある少年時代の素顔や大好きだった給食の話、家族旅行の思い出、そして恩師や後輩へつなぐ日本代表への熱い思いを語っていただきました。
子どもの頃の自分は、明るくて、友達にも優しい少年だったと思います。でも今振り返ってみると、実はちょっとネガティブ思考なところがあったかもしれません。例えば、友達が遊びに誘ってくれたときも、「本当に僕を誘ってくれているのかな?」なんて、深読みしてしまうような性格で、いろいろと考え込んでしまうタイプでした。
でも、サッカーをやるようになってからは、そういう悩みが一切なくなりました。心から明るく楽しく、友達と遊べるようになったんです。
サッカーを始めたのは小3の頃。ボール一つあれば友達と一緒に遊べるサッカーが、とにかく楽しくて仕方ありませんでした。缶蹴りや鬼ごっこ、かくれんぼもよくしていましたが、やっぱりサッカーをしている時間が一番好きでしたね。
当時の学校生活でもう一つ好きだったのは、給食の時間です。その中でも特に牛乳が大好きでした。周りには牛乳嫌いの子も多くて、「残すなら欲しい!」と言って、めちゃくちゃ飲んでいました。給食はおかわり自由だったので、大好きなカレーの日は相当食べましたね。
この前、僕からのリクエストで、さいたま市内の小学校を訪問して児童の皆さんと一緒に給食を食べる企画が実現したんです。地域貢献の意味合いもありつつ、「今の給食ってどうなっているんだろう?」という純粋な興味もあり、とても楽しい時間を過ごすことができました。
子どもの頃の家族旅行といえば、三重県の答志島(とうしじま)です。父が答志島生まれなので、家族みんなでたまに行っていました。
島の人はみんな知り合いというか、親戚みたいな温かさがあるんです。行くとすごくかわいがってもらえましたし、お正月にはお年玉をもらえたりして、子ども心にとてもうれしかったですね。祖父が漁師をしていたので、めちゃくちゃおいしい魚をたくさん食べさせてもらったことや、釣りに連れて行ってもらったことは、今でも鮮明に覚えています。
もしサッカーをやっていなかったら、今とは全く違う道を歩んでいたでしょうね。もともと大分県から外に出たくないタイプで、ユースに進むときも「地元を離れたくない」という思いから大分トリニータユースを選んだくらいですから。僕の地元である宇佐市は農業が盛んな地域なので、もしサッカーに出会っていなかったら、宇佐からも出ずに農業をしていたかもしれません。
以前、Jリーグ25周年の「もしJリーグがなかったら」という企画があり、農作業の服装をして動画を撮影したことがあります。あれ、僕の自信作なんですよ(笑)。
今年はワールドカップイヤーです。僕の印象に残っているのは、1998年フランス大会。夜中に起きてフランス代表の試合を見たのを覚えています。当時の僕にはブラジルのほうが強いイメージがあったのですが、たまたま見たフランスの試合が印象的でした。
当時は日本代表どころかプロすら意識せず、純粋にサッカーを楽しむ少年でした。中3の終わりにオファーをもらって初めて進路を考えたくらいです。世代別代表も知らず、ワールドカップはあくまで「憧れの舞台」。目標に変わったのは、もっと先のことです。
現在の日本代表を率いる「ぽいちさん」(森保一監督)は、僕もものすごくお世話になった素晴らしい方です。試合会場でお会いすれば気さくに話してくれますし、人間味あふれる指導をしていただきました。「この人と一緒に頑張りたい」と選手に思わせてくれる、周りから信頼される監督です。
外から見ていても、今の日本代表には強い一体感を感じます。選手、監督、コーチの一体感こそが、すごく大事な要素です。きっと今までとは違った結果をもたらしてくれるんじゃないかと期待しています。
個人的に一番注目している選手は、やはり鈴木彩艶ですね。レッズで一緒にプレーしていた彩艶が、世界という舞台でどこまでやってくれるのか、今からすごく楽しみにしています。
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