連載「素顔の選手《REDSげんき》」
Episode3 ぼくの好きな先生NEW
宮本優太(みやもと ゆうた)24 DF
練馬区立田柄中学校の1年生から3年生まで担任だった先生で女性のH先生には本当にお世話になりました。
毎年、クラス替えがありますし、5クラスだったので、3年間同じクラスの友達はいましたけど、担任の先生が3年間同じ、というのは普通はなかったことだと思います。
僕の想像ですけど、H先生が希望してくれたのではないかと思っているんです。
というのは、僕は中学生時代、やんちゃばかりしていて、授業中に友達とおしゃべりしたり寝ていたりするのがしょっちゅうでした。
そういうことは全部担任のH先生に報告が行きますから、かなりご迷惑をかけたと思います。もちろん叱られるんですけど、優しく言ってくれるんです。僕もそのときは謝りますけど、あまり改まらずに、またやってしまう、という繰り返しでした。
それでも見放すどころか、この生徒は自分が最後まで面倒を見ようと思ってくれたのではないかと勝手に思っています。本当にお世話になった先生です。
3年生になるとクラス対抗の体育祭があるんです。陸上の種目から、ムカデ競走のような運動会的な競技までいろいろありました。
僕のクラスは前評判があまり高くなかったんですが、H先生が「がんばろう!」と言ってくれて、みんなも「優勝しようぜ」と、がんばりました。僕は体育祭の実行委員をやっていて、いろいろ大変だったのですが、そのときにも先生が助けてくれました。
その体育祭で優勝しました。
僕は個人種目で1500m走に出て1位になりました。4分何秒かで、学校の新記録でした。今でも破られていないと聞いています。1500m走は、グラウンドを10周するんですが、10周目の僕のタイムが速すぎて、係がまだ9周目だと思って、全員がもう1周させられたんです。終わってから、変だということになって、保護者が撮ったビデオを確認して、正確なタイムがわかったというエピソードがあります。1500m走のポイントは高かったですから、クラスの優勝に貢献できたと思っています。
体育祭が終わったあと、H先生が全員の鉢巻を集めて縫い直して、一人ひとりに人形のキーホルダーを作ってくれたんです。すごく感激しました。それは今でも持っていて、ふだんのバッグに付けていますよ。
そんな先生ですが、3年生の終わりごろ病気で長く休まれたので、クラスのみんなで回復を願って千羽鶴を折ったりしました。その後お元気になられました。
卒業後の進路を決めるとき、僕は高校でサッカーに打ち込みたかったので流通経済大附属柏高校を希望しました。寮生活になるので「そんな厳しい世界で大丈夫なの」と先生に心配されましたが、自分はサッカーで挑戦したいです、と言ったら「優太くんがそう言うなら」と、校長先生にも推薦してくれました。
大学2年の1月、成人式の後で集まったクラス会にH先生も来てくれて、久しぶりにお会いしました。そのとき、来年の1年間のうちにプロ契約して良い報告ができるようにしたいので待っていてください、と言いました。そして3年生の秋ぐらいにレッズへの加入が内定したので、先生に電話で報告したらすごく喜んでくれました。
先生はもう定年されていますが、違う学校の補助教員として今でも英語を教えておられるそうです。H先生は好きでしたけど、僕の英語の成績は散々でした。「英語はやっておきな」と先生によく言われていたんですが、今は本当にそう思っています。
デヴィッド(ダヴィド・モーベルグ選手)からは「ユウタはもっと英語を勉強しろ」と言われています(笑)。
僕たち中3のクラスは仲が良くて、卒業後もよく集まっているんです。今度、H先生にも声を掛けて来てもらおうよ、ということになったのですが、その後すぐにコロナ禍が来てしまって、実現していません。
コロナが落ち着いたらクラスで集まって、H先生ともお会いしたいと思っていますし、そのとき、良い報告ができるよう、これからも頑張って、新聞やネットに載るくらい活躍したいと思っています。そして試合にご招待したいです。
宮本 優太/1999年12月15日
東京都練馬区生まれ
抽選で5名様に、宮本優太選手直筆サイン入りレッズでんきオリジナルクリアファイルをプレゼント!
当選者の方がレッズでんき会員の場合、エネクル「レッズでんき」オリジナルQUOカード3,000円分もプレゼントします。
■応募方法
1.「レッズでんき」公式ツイッターアカウントをフォロー
https://twitter.com/redsdenki
2.キャンペーン告知をリツイート
■応募締切
2022年8月15日(月)23:59まで