74 2024.1.31

夢を実現し、
これからの夢が
詰まった場所
フットサル場が僕の宝物

連載「素顔の選手《REDSげんき》」

Episode4 ぼくの宝物
宇賀神友弥(うがじん ともや)35 MF

REDSDENKI

ロになる夢をかなえた次の夢 地元にフットサル場を作ること

2010年にレッズでプロサッカー選手になりました。ずっとプロを目指してやっていたので、レッズ入りが決まって長年の夢がかなったわけです。
僕は自分の中で、何か夢を実現できたときには夢をアップデートするようにしているんですが、次の夢は何だろうと考えたときに、2つのことが浮かんできました。一つはサッカー日本代表選手になること。そしてもう一つは、自分の地元にフットサル場を持つことでした。
自分の地元の戸田市にはサッカーをする場所が学校のグラウンド以外には少ないな、とずっと思っていました。そういう場所を作りたい、いろんな人がそこに来て笑顔になれる場所を作って地元に貢献したいと思いました。


© URAWA REDS

めて巻いたキャプテンマーク 何かが降ってきて動き出した

フットサル場「UGAJIN Esforco Place」が完成したのはプロになって9年目の2018年の11月です。「Esforco」(エスフォルソ)はポルトガル語で「努力」という意味です。
フットサル場をつくろうと決意したのは2016年のある日でした。
忘れもしません。その年のYBCルヴァンカップでレッズは優勝したんですが、その準決勝第2戦、FC東京と埼玉スタジアムで戦った日でした(注・10月9日)。
当時、レッズには僕と同年代の選手が何人もいましたが、西川周作、興梠慎三、森脇良太、李忠成、柏木陽介、槙野智章…、みんな日本代表の経験もあるスーパースターなんです。そういう選手たちと一緒にやっているとき、どこか「自分なんて」と思う気持ちがありました。みんなはすごく目立つ存在で、自分は駒の一つ、みたいな。
しかし、その試合でレッズに入って初めて自分がキャプテンマークを巻いて先発したんです。トルシエ階段(埼スタのピッチに昇る階段の通称)の前に整列したとき、「これってとんでもなく多くの人たちの思いを背負って試合に出るってことなんだな」と思ったら、何かが自分にパッと降ってきたんです。ジュニアユースからレッズにいて、大学で一度外に出てトップに戻ってきたのは僕が初めてなんです。そういう選手がこの舞台でキャプテンマークを巻いて先頭で出て行くってすごいことだなと思って、もう「自分なんて」とかいう考えをやめようと思ったんです。
そしたら、次々にいろんな考えが浮かんできたんです。自分一人のためにサッカーをやっているんじゃなくてみんなの思いを背負ってやってるんだ、やっぱり地元の戸田市も背負ってる。自分が動き出さなかったら、戸田市のために動き出す人って誰なの。次にプロサッカー選手になる人? それ、いつだよ、みたいなことが、ぐるぐる頭をめぐりました。
その瞬間に「今しかない! 動き出さなきゃ」と思ったんです。
一緒にやっている弟と話し合って、いろいろなことを考えていきました。フットサルコートを運営するなら、サッカースクールも作りたい。スクールコーチは、Jクラブの育成をやっていた大学の同期に来てもらいました。以前から「一緒にやろう」と言っていたんです。
それから、スポンサーのお願いに回りました。現役のプロサッカー選手だから話を聞いていただける、協力していただける部分があると思いました。これは非常に良い社会勉強になりました。今は18社のみなさんに協力をいただいています。


© URAWA REDS

7回目を迎えた「UGAJIN CUP」 スクール選抜チームに感動

フットサル場とは別に、毎年12月に「UGAJIN CUP」という少年サッカー大会をやっているんです。
去年が7回目だったんですけど、そこに初めてサッカースクールの子どもたちで選抜チームを作って出場しました。ふだんチームとしてはあまりやっていないので、1試合目なんてバラバラだったんですよ。でも2試合、3試合目と成長していって、決勝トーナメントで惜しくも負けちゃったんですが、最後に選手たちに対して「代表からひと言」と言われて、涙をこらえるのに必死でした。そして、チームって良いなあ、と思いました。


© URAWA REDS

の夢はプロになる選手が出てくること

チームを持つというのも、密かな夢になったんですが、それよりもうちのスクール出身の子がプロサッカー選手になるというのが一番の大きな夢です。強豪のジュニアユースチームに進んだりする子も出てきていますから、将来ぜひ実現して欲しいです。
今年、僕は3年ぶりにレッズに戻ってきて、いま沖縄でキャンプをやっているんですが、キャンプを見学に来てくれた人から「いつもフットサル場、使わせてもらってます」と声をかけられてうれしかったです。
自分の夢をかなえて、これからの夢もいっぱい詰まっている場所。まさに僕の宝物です。


© URAWA REDS

宇賀神 友弥/1988年3月23日 埼玉県戸田市生まれ

抽選で5名様に宇賀神友弥選手直筆サイン入りレッズでんきオリジナルクリアファイルをプレゼント!

■応募方法
1.「レッズでんき」公式Xアカウントをフォロー
https://twitter.com/redsdenki

2.キャンペーン告知をリポスト

■応募締切
2024年2月15日(木)23:59まで