連載「素顔の選手《REDSげんき》」
Episode6 ぼくのベスト3【サッカー選手編】
宇賀神友弥(うがじん ともや) 35 MF
これまで対戦してきた中で特に印象に残っているサッカー選手を紹介します。
対戦して忘れられない選手の1人目は、日本代表でも活躍する南野拓実選手です。まだ10代でセレッソ大阪にいた頃に初めて対戦しましたが、正確なボールタッチ、スピード、球際の強さに驚かされたのを覚えています。「この選手は必ず来る」と直感し、「いつか必ず世界へ羽ばたくだろう」という確信した選手です。
中でも印象的だったのが、2013シーズンのレッズのホーム最終戦。南野選手に2得点を許し、セレッソに大差で敗れた試合(2-5)です。彼のドリブルスキルとスピードは圧倒的で、「この若さ(当時18歳)でこれだけのクオリティーを持っているのか」と強く感じさせられました。スター性も備えていて、「セレッソでさらに結果を残すくらいなら、早く海外に行ってほしい」と思ったほどです。
南野選手を止めた記憶よりも、ただ彼のドリブルのキレに圧倒された記憶が鮮明に残っています。これまでに対戦してきた選手の中でも、彼ほど強烈な印象を残した選手はなかなかいません。
2人目に挙げたいのは、同じく日本代表の伊東純也選手です。右サイドハーフの彼と左ウイングバックの僕は、何度もマッチアップしてきました。最初の試合からJリーグの枠にとどまらないポテンシャルを感じましたが、シーズンごとに技術と駆け引きが磨かれ、手強くなっていったのを覚えています。そのスピードと正確なクロスには手を焼き、対応がどんどん難しくなりました。
甲府時代はスピード重視のプレーで荒削りな印象もありましたが、柏に移ってからは駆け引きやボールさばきが格段に向上したように感じました。試合前には映像を見返し対策を立てましたが、スピードに乗ると止めるのは本当に難しかったです。縦を切っても中に入られる場面が多く、毎回悩まされました。
こうした対戦経験は、今のプレーに確実に生きています。相手との駆け引きでは、スピード勝負で勝てないこともあるので、ポジショニングや間合いを意識して対処しています。伊東選手との対戦で学んだ「相手がスピードに乗る前に先手を取る」姿勢は、今もプレーの中で生かされています。
3人目に挙げるのは、プロ生活で最も衝撃を受けた中村俊輔選手です。子どもの頃から憧れの存在で、テレビ越しに活躍を見守ってきた選手です。そんな中村選手と対戦できる機会が訪れ、わくわくした気持ちでピッチに立ちましたが、実際に相対すると、その実力に圧倒されました。どんなタイミングでボールを奪いに行っても、一瞬でかわされてしまいます。特に2度目のMVPを獲得したシーズンの活躍は圧巻で、「日本代表の10番を背負った選手のすごさ」を思い知らされました。
対戦を重ねるうちに、少しずつ駆け引きの手応えも感じられるようになりました。中村選手は普段、感情を表に出さないタイプですが、ファウル覚悟で果敢に挑み続けたとき、わずかにいら立つ表情を見せることがあり、その瞬間、自分が一歩成長できたように感じました。
オフシーズンに家族でグアムを訪れた際、偶然同じホテルに中村選手が滞在していて、あいさつをするべきか迷いましたが、思い切って声を掛けました。最初はファンと間違えられましたが、すぐに気さくに話してくれて、それ以来、試合で顔を合わせると自然に言葉を交わすようになりました。この経験から、面識の有無にかかわらず、あいさつを大切にしようと心掛けるようになりました。
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